Founding secret story

創業秘話

── 創業のきっかけを教えてください。

代表野田(以下、野田):元々渦巻型ガスケットを製造している会社(S社)に勤めていた父(現会長)が独立して始めたのが、ベストパッキング(個人事業)です。そういう事情もあり、最初は渦巻型ガスケットの製造からスタートしました。当時の父はモノづくりは得意だったんですが営業は苦手でしたので、独立してしばらく仕事はありませんでした。
父は、仕事がない間は母に電話番をさせて、「何か注文が入ったら呼びに来てくれ」と言って、近くの運送会社でアルバイトをしていました。
そんな注文が入らなくてキツイ時でも、父は元在籍した会社のお客様から受注を取ることは「道徳に反する!」と決してしませんでした。

── 初めて受注したお仕事は何でしたか?

野田:K社からの受注でした。
当時はちょうど次男が生まれるタイミングだったんです。母が病院に検診に行っている間、父は1歳になる長男の私をおんぶ紐で背中に背負いながら、バイクでお客様の元へ納品に行っていました。
そんな創業当時の不安定な想いが強かったんでしょうね、当時の父の口癖は「お前は大きくなったら勉強して市役所に勤めろ!」でした。
何もわからないその時の私は「うんうん」と頷くだけでしたが…。今、当時の父と同じ会社の代表という立場になって、安定した職業への憧れが理解できるようになりました。

── 創業当初、どんなピンチがありましたか?

野田:1996年に父が元在籍していたS社が倒産したんです。その時S社のお客様が商品を求めて、弊社に注文してくださったので、一気に忙しくなりました。最初は「何とかなるか」と思っていたのですが、甘かったです。毎日毎日残業に次ぐ残業で、寝る間も惜しんで生産していました。流石に「このままじゃマズい」と思って、自動製造機を充実させることで何とか乗り切りました。

他にも、2004年にお客様が倒産してしまって、4,000万円の約束手形が不渡りになったこともありました…。既に支払いに回していたので、支払先に対して急遽現金を用意する必要がありました。この時、既に中国に進出していて、会社の収益が大きく高まっていた時期でもあったので、何とか乗り越えることが出来ました。

── ビジネスをどのように拡大していったのか、転機を教えてください。

野田:転機といえば、あるお客様を訪問した父が「野田さん、こんなの作れませんか?」と相談を受けたことですね。このとき相談を受けた"こんなの"が他社で作られたワイヤーメッシュの部品だったんです。この時既に、ワイヤーメッシュの製造機を持っていたんですが、後発で始めたということもあって、当初は大きな受注は取れませんでした。でも父は、そこで諦めなかったんです。
他社とは異なる製造方法で生産することにこだわり抜いて、次々と受注を獲得していきました。
これがきっかけでした。ワイヤーメッシュ部品の受注がどんどん増えて、ガスケット製造会社からワイヤーメッシュ製造会社へ、軸足が移っていきました。
2002年には中国へ進出し、私自身が立ち上げから関わりました。当初は日本への輸出を中心としていたのですが、現地で展示会の出展を積極的に進めた甲斐もあり、中国国内での受注も増え、更にはインド、アメリカにも輸出することにもなりました。

Development secrets

開発秘話

── 他社と異なる製造方法にこだわったと聞きましたが、詳しく教えてください。

野田:弊社は製造設備がオリジナルの機械なんです。詳しくは説明できませんが、設備会社様と入念な打合せをして作製します。内容によっては社内でも機械を作製します。常に、品質向上・生産性向上・原価低減のために工夫を重ねています。

── 開発の大変だったお話をお聞かせいただけますか?

野田:2015年にお客様(商社)経由でガス給湯器向けのワイヤーメッシュ部品の相談を頂きました。給湯器は未知の分野でしたので、開発メンバーは試作段階から相当な試行錯誤を繰り返しましたね。評価試験がとても厳しかったのですが、なんとか満足いただける商品ができました。オリジナルの生産設備の作製にも成功しました。 2023年夏にようやく量産開始になったのですが、それまでに8年もかかりました。途中、話が無くなりそうになる紆余曲折もあったのですが、ここまで辿り着いたのは、どんなに困難な課題であっても諦めずに粘り強く対応してくれた開発メンバー・営業担当者のお陰ですね。

Challenge

ベストの挑戦

── これからベストは何を目指しますか?

野田:今後は、自動車部品が軸であることに変わりありませんが、他業界でも弊社の技術がお役立てできるように積極的に貢献したいですね。このワイヤーメッシュの製造ノウハウも、社員皆が、時には無茶なお客様からの要望にも挑戦し続けて得たものです。これからもどんどん新しい事に挑戦したいですね。経営理念にもある通り、「感謝・誠実・本気・前向き」な気持ちで、私たちに関わる皆様の発展に尽力していきたいです。

Effort

私たちの取り組み

お電話でお問合せの方

06-6968-6449

営業時間:8:30~17:30
定休日:土・日(その他会社カレンダーによる)

メールでお問合せの方

こちらよりフォームに入力し送信して下さい。